京和ブロンズ株式会社

京和が目指すインゴット

それはお客様が弊社インゴットを溶解した際に、お客様が作り上げた製品が成分的にも性質的にも見た目的にも思い通りになるような、そんなインゴットです。
 

品質の良いインゴット3原則

1.歩留が良い（99.9%以上）
2.有害不純物・酸化物が完全に除去されている
3.化学分析・機械的分析による基準クリア
 
上記の3つの条件を満たすインゴットを私たちは良いインゴットと定義付けています。
 
 
理想のインゴットを作るため、私たちが行っていることは『反射炉による溶解』と『3つの徹底』です。
これらを行うことによって、弊社製品最大のセールスポイントである『不純物がほぼ完全に除去されたインゴット』の製造が可能となっています。

インゴット製造の難しさとは？

製造はスクラップを用いて行うということ。そして製造に用いるスクラップ原料には必ず酸化物や不純物が混入しているということ。
それは酸化した4元素(Cu/Sn/Pb/Zn)であったり、時にはアルミニウムやシリコン、鉄、クロム等４元素以外の金属だったりします。また、水分・油分・泥・プラスチック・ビニールなども不純物となります。

当然スクラップを使用しなければ酸化物・不純物の混入は防げるのですが、そうすると製造原価は数倍にも跳ねあがってしまいます。

酸化物・不純物が溶湯から除去されないままインゴットとなってしまうと、それはお客様の下で再溶解される際に「カス」や「ガス」となり、鋳物不良の原因となってしまいます。また目に見えない部分でも金属内の分子の結合を弱くしてしまい、機械的性質をも悪化させてしまいます。

購入したスクラップコロ
成分に有害不純物は検出されませんでした。
見た目も問題ありません。

しかし目に見えないレベルで酸化しています。

磁石チェックで鉄が検出されてしまいました。
鉄は弊社の製品においては不純物です。
見た目ではほとんど分かりません。

リサイクル原料だと、こういったものが入荷してしまう場合も稀にあります。

不純物は完全に除去できる

酸化物・不純物の完全な除去はなかなか簡単にはいきません。ある程度は専用の機械や手作業で除去することは可能でしょうが、スクラップ内に溶け込んでしまっているものについては特別な技術を用いないと金属と完全に分離させることはできません。
 
 
京和ブロンズは酸化物・不純物を金属から分離、つまり不要物を除去する技術に絶対の自信を持っています。それを可能とするのが京和の反射炉であり、京和のノウハウなのです。
 

反射炉による溶解：反射炉とは

反射炉というものは、溶解炉の一種です。熱を直接対象物に当てて溶解するのではなく、反射熱を対象物に当てて溶解する形式のものを反射炉と言います。

図左から発生した熱は左上のアーチに当たって跳ね返り、図中央の対象物に当たります。
炉は広く浅い形で、湯面を酸化させやすくなっています。
アーチの角度によって、元の熱量を増幅することが可能です。
これは弊社の反射炉と比べると古いタイプのもののようですが、基本的な構造は同じです。
※図はwikipediaより抜粋